御代田の話し〜その6〜
ちょっと日が開いてしまいましたが、今日は込み栓の実験の話を書こうと思います。
込み栓とは、昔の職人達が金物がなかった時代に、材と材のつなぎ目に栓を打ち込むことです。 一般には栗を使うことが多いです(硬い木)
今は、沢山の建築用金物があるので、込み栓はほとんど見かけなくなりました。
しかし、金属と木より、木と木の組み合わせのほうが結露もないし、いいのでは・・・
と考えたのが、この実験のきっかけとなりました。
実験を行ったのが、ちょうど去年の今頃です。
ネットで調べていて、ようやく実験をしてくれるセンターを発見しました。
この実験では、金物を使用したり、込み栓の樹種を変えたり、計13種類の実験をしました。
こんな実験はなかなか見る機会がないので、社員全員で一日研修しました。
で、実験結果はというと、金物は鉄なので、柔らかい木が負けてしまいました。
どんどん引っ張っていくと、金物よりも構造材がむさげてしまう(意味わかりますか?)のです。
それに対して、込み栓は、木と木という同じ材料なので、粘りがあり、構造材がむさげる事がなかったです。
これには本当に驚きました。
破断した材を見比べて、やはり込み栓はすばらしいものだと思いました。
この実験結果を元に当社では、込み栓を使える場所には、採用しています。
金物やプレカット、いろいろなものが市場に出回っていますが、昔ながらのよいものはやはり守り続けて行きたいです。
ちなみに明日は御代田の現場の建前です。
つづく・・・